栽培植物と農耕の起源
- 2013/02/24
- 21:47
栽培植物と農耕の起源 (岩波新書 青版 G-103)(1966/01/25)中尾 佐助商品詳細を見る 私たちが毎日食べている米や野菜。それら食物は、元々野生に生えている植物を栽培化されてきたものです。それらがどのように栽培化されてきたのかは、ただでさえ農業の現場に触れる機会の少ない私たちにとって想像しがたく、それゆえに興味の対象となります。 本書はそんな知的好奇心を大いに満たしてくれました。 まず、多種多様...
いじめの構造
- 2013/01/06
- 13:01
いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書)(2009/03/19)内藤 朝雄商品詳細を見る いじめという現象を論理的に分析し、構造的に理解しようとするものです。読みながら自分の体験と符合する部分が多く、自分の中である程度美化されてきた青春時代が、そうでもない、いやむしろ息苦しいくらいなのではないかと感じさせられた本でした。 なかでも一番背筋がぞくっとしたのは次の一文です。 「軍団」の...
食の終焉
- 2012/12/09
- 14:50
食の終焉(2012/03/09)ポール・ロバーツ商品詳細を見る 読みたい本リストに書いてあったので借りたこの本ですが、タイトルだけみたとき、徒に危機感をあおるようなタイプの本かと思って、読む前はすこし躊躇していたのですが、非常に読み応えのある良書でした。本の分厚さも納得の取材量の本でしたし、多様な意見を反映させてあり、勉強になります。 食のグローバル化がもたらした問題を食品の安全・自由貿易・飢餓の問題、...
有機農業と遺伝子組み換え食品-明日の食卓-
- 2012/07/09
- 19:24
有機農業と遺伝子組換え食品、という本を読んだので、感じたことをまとめておきます。有機農業と遺伝子組換え食品 明日の食卓(2011/06/28)不明商品詳細を見る この本は、有機農業と遺伝子組換え食品、という一般的に対立すると考えられるこれら二つの農業技術のよいところを利用して、食糧問題や環境問題に対応していきましょうというお話。例えば、遺伝子組換えで、ある害虫に対する抵抗性をつけたGM農作物を栽培すれば、農薬の...
実りなき秋
- 2011/10/22
- 17:11
ハチはなぜ大量死したのか (文春文庫)(2011/07/08)ローワン ジェイコブセン、福岡 伸一 他商品詳細を見る「ハチはなぜ大量死したのか」を読みました。原題は「fruitless fall」と実りなき秋を意味します。この原題を先にチェックしたならば、私のようにこの本をノンフィクション科学推理小説とは誤解しなかったでしょう。いや、もちろんこの本にはそういう要素も当然含まれています。ハチがいなくなった原因を突き止めるべく...